モデル別実行レシピ

OpenRouterが使えないとき、いつものアプリをローカルLLMに切り替えるには?

いつものアプリから、手元のコンピューターのモデルへ質問を送ります。

LM Studioは、手元のPCやMacでモデルを動かし、ほかのアプリからの質問にも応答できるプログラムです。いつものアプリがOpenAI互換のカスタム接続に対応していれば、ローカル用の別プロファイルを作ってLM Studioにつなげられます。モデルを事前に準備し、短いコードレビューで接続と回答を試します。

実行条件と要点
  • LM Studioランタイムが対応するモデルファイルをダウンロードしてメモリに読み込みます。初回起動時にランタイムのインストールが表示されたら完了します。
  • Developerタブのサーバーアドレスと/v1/modelsの応答を確認し、その一覧に表示されたモデルIDをアプリに入力します。
  • OpenRouterのプロファイルを上書きせず、ローカル用の別プロファイルと新しいチャットを使います。サーバー認証を有効にした場合はローカル用トークンだけを入力し、外部サービスのキーは送りません。

ローカルAPIサーバーがアプリのリクエストを受けて回答を返します

アプリが送ったコードや質問をLM StudioのAPI1サーバーが受け取り、ローカルモデルで処理した回答をアプリに返します。接続するアプリの設定画面で、OpenAI-compatibleまたはCustom providerを選べるか確認してください。ここにLM Studioのサーバーアドレス(Base URL)とモデルIDを登録します。LM Studioサーバー案内・互換APIとBase URL

次の関数は、全体の値totalに対してpartが占める割合を計算します。このコードをローカルモデルへ送り、totalが0の場合の問題と修正方法を尋ねます。

レビューする短いPythonの例
def percentage(part, total):
    return part / total * 100
totalが0だと除算に失敗します。この入力条件の指摘と修正方法を尋ねます。
色付きブロックの入った引き出しとアプリ型のパネルが点線でつながり、手前にノートへ書き込む手があるイラスト
ローカルモデルをアプリにつなぐには、まずモデルを提供するAPIサーバーを起動します。

接続できる間にモデルと実行ランタイムを準備します

LM Studioをインストールし、Discoverタブでモデルを探します。モデルカードでGGUF2やMLX3などLM Studioランタイム4が対応する形式かを確認し、メモリに合う量子化5ファイルを選びます。ツール呼び出し6が必要なら、選んだモデルが対応しているかもモデルカードで確認します。モデルのダウンロード案内

ダウンロード後はChatタブでモデルを選び、メモリへ読み込みます。初回に必要なランタイムのインストール案内が出たら、合わせて完了してください。外部で取得したGGUFはlms import --copyでLM Studioのモデルフォルダーへ取り込めます。OpenRouterだけが使えずインターネットには接続できるなら、この準備を進められます。インターネット自体が切れる場合にも備えるなら、モデルとランタイムを事前にダウンロードしてください。モデル検索・ダウンロード、ランタイムの導入、更新には接続が必要です。オフライン利用案内・モデルの取り込み

localhostサーバーと実際のモデルIDを確認します

LM StudioのDeveloperタブを開き、ServerのStart serverをオンにします。標準例のポートは1234ですが、Server Settingsで変更できるため、アプリに表示された実際のAPIアドレスを使います。Serve on Local Networkはオフのままにし、サーバーをこのコンピューターのlocalhostだけで利用します。サーバー起動・サーバー設定

ブラウザーまたはターミナルでhttp://localhost:1234/v1/modelsを開き、data配列のidをアプリにコピーします。ポートを変えた場合は1234を実際の番号に置き換えます。JIT読み込みが有効だと、一覧にはディスク上にあり、まだメモリに読み込まれていないモデルも含まれることがあります。Chatタブのモデルローダーで先に読み込むか、Server SettingsでJITを有効にします。モデル一覧API・サーバー設定

認証が初期設定のままなら、このモデル一覧リクエストに外部APIキーは不要です。LM StudioでRequire Authenticationを有効にした場合は、Server SettingsのManage Tokens7で作成したローカルAPIトークンを使い、アプリの認証欄が必要とする場合だけ入力します。OpenRouterなどクラウドサービスのキーをlocalhostリクエストに入れないでください。LM Studio認証設定

モデル一覧を確認
curl http://localhost:1234/v1/models
localhostの認証をオフにした基本例です。有効にした場合はAuthorizationヘッダーにLM Studioのトークンを加えます。

ローカル用の別プロファイルを作って新しいチャットを開きます

アプリのモデルプロバイダー設定でOpenAI-compatibleまたはCustom providerを選び、ローカル用プロファイルを新規作成します。OpenRouterプロファイルを複製すると、プロバイダー種別や自動ルーティングが残る場合があるため、新しいカスタム接続を選びます。Base URLはhttp://localhost:1234/v1、モデルIDは/v1/modelsからコピーした値にします。自動プロバイダーフォールバックやモデルルーターがあればオフにし、失敗したリクエストが外部サービスへ再送されないようにします。LM StudioのBase URL形式

プロファイルを保存したら、ローカルプロファイルを選んで新しいチャットを開きます。アプリがチャットに含めるメッセージや添付ファイルを確認し、今回レビューするコードと質問を改めて入力してください。過去のクラウドチャットにあったコードや条件も必要なら、一緒に追加します。

コードを表示したノートPCと複数のインターフェースが中央の装置を介してつながる作業台のイラスト
サーバーがリクエストを受け取り、ローカルモデルが回答を作って互換形式で返します。

短い質問で接続を確かめ、コードをレビューします

アプリで1 + 1はいくつですか?と尋ねてください。回答が返れば、質問を送り応答を受け取る基本的な接続はできています。回答が来ない場合は次の節のエラー表を確認します。リクエストが実際にLM Studioへ届いたかも確かめたいときは、次のログ確認を追加できます。

リクエストの記録を見る場合は、ターミナルでlms --helpを実行してコマンド一覧が表示されるか確認します。見つからない場合はLM Studio CLIの準備案内に従って設定してください。その後、次のログコマンドを実行し、ターミナルを開いたままにします。

LM Studioサーバーログを確認
lms log stream --source server
サーバーログにリクエストが記録されれば、アプリがlocalhostサーバーへ到達したと確認できます。

ログを有効にした場合は同じ短い質問を再送し、リクエストが記録されるか確認します。ログコマンドの案内 接続を確認できたら、例の関数とバグを見つけ、最小限の修正案を教えてください。totalが0の場合はどうなりますか?を送ってください。total == 0でZeroDivisionErrorが発生するという指摘と修正案を受け取ったら、0をどう扱い、何を返すかをコードと照合します。

ローカルモデルはクラウドモデルと文脈長8やツール呼び出し対応が異なることがあります。長いリクエストはコードと質問を保ったまま入力を短くし、ツールが必要な作業ではアプリのツール連携をオフにした結果とオンにした結果を比べます。この例では、ゼロ除算を見つけられるか、提案された処理が意図した戻り値を返すかを確認します。

エラーが出たらアドレス・モデルID・認証を順に確認します

エラーが出たら、アプリとLM Studioのログに最初に現れたステータスコードや文言を記録してください。次の表で該当する症状を探し、一項目ずつ直してから同じ短い質問で再試験します。サーバーログにリクエストが残るかも確認すると、アプリの接続とモデルの回答の問題を分けやすくなります。正常応答後も作業結果が異なる場合は、文脈長・ツール対応・出力上限も確認してください。サーバー状態の案内

最初に見える症状ごとの確認箇所
症状最初の確認次の確認
接続拒否・タイムアウトDeveloperタブのサーバー状態アプリのBase URLにあるlocalhostとポート
モデルが見つからない/v1/modelsのidアプリのモデル欄と読み込み状態
401・認証エラーRequire Authenticationの設定クラウドキーではなくローカルトークン
回答は来るがツール・文脈が異なるモデルとアプリの機能対応新しいチャットで短い公開コードを再試験

接続情報を記録して次の作業に備えます

サーバーポート、モデルID、モデルを読み込むランタイムを記録しておけば、後で新しいチャットから同じ確認を続けられます。モデルファイルと実行設定の保存方法はローカルLLMのバックアップ・復元ガイド、関連政策の適用範囲はAI輸出管理とローカルモデルの案内を参照してください。

モニターにコードエディターとレビュー回答のチャット画面が並んでいる
新しいチャットで同じ公開コードのレビューを送り、ローカルプロファイルの接続を確認します。

用語の注釈

  1. API — 別のコードからプログラムの機能を呼び出すための決められたインターフェースです。

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  2. GGUF — モデル情報を格納するファイル形式で、llama.cpp系のツールで広く使われます。

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  3. MLX — Appleが開発する機械学習フレームワークで、Apple SiliconのCPUとGPUが共有するメモリを使ってモデルを実行します。

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  4. ランタイム — プログラムの実行時に必要な機能を提供するソフトウェア環境です。ローカルAIではモデル実行エンジンを指すこともあります。

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  5. 量子化 — モデルの重みや計算値を少ないビット数で表し、保存容量やメモリ使用量を減らす方法です。表現が粗くなるため、精度にも影響することがあります。

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  6. ツール呼び出し — ファイル読み取り、検索、コマンド実行などの外部機能を、名前と引数でモデルが要求する形式です。実行の有無はエージェントランタイムと権限設定が決めます。

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  7. トークン — モデルが入力や出力を分けて処理する単位です。

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  8. コンテキスト長 — 1回のリクエストでモデルが扱える入力と生成内容のトークン範囲です。上限や実際のメモリ使用量はモデルと実行設定によります。

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よくある質問

この記事で最初に確認すべきことは何ですか?
LM Studioは、手元のPCやMacでモデルを動かし、ほかのアプリからの質問にも応答できるプログラムです。いつものアプリがOpenAI互換のカスタム接続に対応していれば、ローカル用の別プロファイルを作ってLM Studioにつなげられます。モデルを事前に準備し、短いコードレビューで接続と回答を試します。
必要なメモリはどのくらいですか?
LM Studioをインストールし、Discoverタブでモデルを探します。モデルカードでGGUFやMLXなどLM Studioランタイムが対応する形式かを確認し、メモリに合う量子化ファイルを選びます。ツール呼び出しが必要なら、選んだモデルが対応しているかもモデルカードで確認します。[モデルのダウンロード案内](https://lmstudio.ai/docs/app/basics/download-model)
条件と出典はどこで確認できますか?
LM Studioをインストールし、Discoverタブでモデルを探します。モデルカードでGGUFやMLXなどLM Studioランタイムが対応する形式かを確認し、メモリに合う量子化ファイルを選びます。ツール呼び出しが必要なら、選んだモデルが対応しているかもモデルカードで確認します。[モデルのダウンロード案内](https://lmstudio.ai/docs/app/basics/download-model)